タイに香水を買いに行って来た、たなたろです。
行ってみて以外だったのですが、タイの香水市場はかなり開けていました。香水に関してかなり面白い国です。
事前に日本語や英語圏のサイトで結構調べたのですが、いざタイに行ってみると、それらの情報にも出てこなかったブランドが多数見つかりました。
日本や欧米とはまた違う香水の生態系が、タイでは築かれている様です。知らない世界が広がってたよ。
タイ・バンコクの香水事情
タイと日本の香水事情を、簡単に比較してみると以下の様になります。
種別 | タイ | 日本 |
デザイナーズ系香水の数 | ○ | △ |
ニッチ系香水の数 | × | △ |
国産ニッチフレグランスメゾンの数 | ○ | △ |
国産スパ系ブランドの数 | ○ | × |
タイで売られているデザイナーズ系香水
タイにも日本にもデザイナーズ系香水は沢山ありますが、タイには日本未入荷(もしくは入荷数極小)の商品が数多く入って来ています。
↓日本で店頭にほとんど並ぶ事のない、パコラバンヌのフレグランス達。
↓同じく、日本のアナスイ(Anna Sui)店頭や百貨店などでほとんど見かけない『ファンタジア(Fantasia)』シリーズ。派手なボトル、綺麗ですね。
↓キャロライナヘレラ(Carolina Herrera)の『グッドガール(Good Girl)』シリーズ。キリアンの『グッド ガール ゴーン バッド(Good Girl Gone Bad)』と名前が似てますが別物。ピン何cmあんのって言うハイヒール型のボトルでかわいいです。日本では中々お目にかかれません。
日本とタイでこの様にラインナップに差がある背景としては、薬機法(薬事法)などの規制が恐らく日本よりタイの方が緩いのでしょう。
また日本では売れない香りもタイでは売れるのだと思います。
例えば「ウード」をフィーチャーした香調は日本では入荷出来ない、または日本で売れないなどの事情もありますが、タイでは売れるみたいで、日本未入荷のものを数多く見かけました。例えばジョンバルベイトス(John Varvatos)の『ウード(Oud)』など。
タイのニッチ系香水
タイでは、日本のNose Shopや百貨店にある様なニッチフレグランスメゾンはほとんど見かけませんでした。
一部見かけたのは、セフォラで見かけた「トムフォード(Tom Ford)」とタイ伊勢丹の「アムアージュ(Amouage)」の2つでした。
↓アムアージュ、20種類ぐらいはあったかな。
↓アムアージュの2019年の新作も並んでいました。
タイ国産ブランド
タイではタイ国産ニッチフレグランスメゾンが多数興っており、単純な数で言えば日本より遥かに多いと感じました。
香水好きで欧州に行くのが高いと感じる人、タイは日本から近いし物価も安いし面白い香りが多数あって楽しいですよ。
詳細は下記にて。
国産スパ系フレグランス
ラグジュアリーなスパブランドはタイや東南アジアは有名ですよね。日本にもタン(Thann)やパンピューリ(Pampuri)など著名なタイ国産ブランドが入って来ています。
タイ国内ではちょっとショッピングセンターを歩いただけでも、その何十倍もタイ国産スパ系フレグランスブランドが見つかります。タイ国内で全てかき集めたら100近くは存在するんじゃないかな。
タイのスパ系ブランドは文字通りマッサージオイルやバスグッズ、ルームフレグランス、ディフューザーなどがあります。
香りはタイ、日本ともに「レモングラス」が最も人気で、次いで「ジャスミン」です。両国の店員さんに聞いたら大体そう言ってました。どのブランドでも「レモングラスが我々のシグネチャーです」と言われましたよ。
ただし用意している香りのバリエーションはかなり広くて、シトラス、お茶、フローラル系が多く見られます。高温多湿な熱帯だからか、いずれも軽やかな香調が多く、逆にスパイスやウッディなどヘビーなものは少ないです。
また南国らしくマンゴーやマンゴーリーフ(葉)やメロンなどのフルーツも人気の様でした。メロン+マグノリアと言ったフローラルと組み合わせる香調が結構多かったです。
またスパ系ブランドにも肌に付ける「フレグランス」は一部あります。
タイではディスカウントが多い
タイでは日本だと考えられないレベルの割引率が多かったです。「タイでは」と言うより、海外ではそう言う国は多いですね。
例えば10%オフは良く遭遇しますし、40%や50%オフの投げ売りさえたまに見かけます。
↓遭遇したアムアージュのディスカウント
更には「2個買うともう1個プレゼント」などと言うのもかなり多いです。これは他の東南アジア諸国や中国、欧米や韓国などでもよく見かけますね。
「Buy 2 get 1(2つ買って1つ貰おう)」や「Buy 3 Pay 2(2個分のお金で3つ貰おう)」などと書かれて売られてるやつです。
タイ国産ニッチフレグランスメゾンのおすすめ
私が数日間の滞在の中で見かけたタイ発のブランドを簡単にご紹介していきます。まずは一番おすすめのバタフライタイパフュームから。
1.バタフライ タイ パフューム(Butterfly Thai Perfume)
最も店員のリテラシーや接客の精度が高かったのがバタフライ タイ パフュームです。
香りは数十種類と多めにあります。少し珍しい香調が多く、ウードがベースとなっているそうですが、全体的に軽やかに感じます。タイ旅行中になんと6個も購入してしまいました。笑
↓バタフライタイパフューム、他にもこれだけラインナップあって、マジでタイのジョーマローン(Jo Malone)みが出ております。多分寄せてる気がする。
2.イヤ アロマ(Iya Aroma)
イヤ アロマにはフレグランスは少数ありました。部屋や浴室用の香りものがほとんど。シンプルでアロマティックです。価格もお手頃。
3.サティーラ(Satira)
サティーラはスパブランドで、ハーブを原料とした商品が特徴です。
フレグランスはこの写真に写した分だけで、全4種類。香りは個性的で、香水沼の方々は好きだと思います。
スタッフさんが英語が通じず、詳細を聞けなかったのが残念。ここも価格は非常に安く、確か50mlボトルで2~3,000円ぐらいだったような。
公式サイトにフレグランスの情報は無いようです。
4.ザンティース(Zantiis)
ザンティースもバタフライタイパフュームと同じく、多作的なブランド。多分30~40種類ほど香水ラインナップがあります。ここもタイのジョーマロですね。
香水はオードトワレとコロンの2タイプがあります。香りは、軽やかでアロマティック、そしてちょっと個性的な所がいかにもバタフライタイパフュームと似ています。
このスタイルは他のメゾンでも見かけたので流行っているのでしょう。
5.ジャパラ(Japara)
ジャパラはやばいです。笑
今回のタイ旅行で唯一見つけたパフュームオイル専門店です。特徴はその香油の濃さと、独特のオイルグラス。お土産に2個買いました。
香りは全部嗅いで見て、4つほど肌に載せましたが、1滴でそれぞれかなり強力に香っており、シャワーを浴びても全部は落ちませんでした。「Sakura」と言う桜の香りもありました。
ジャパラは香油であり濃度がオードパルファム並みかその数倍あるため、「わずかな1滴」のみで十分です。何滴も付けてしまうと数メートル離れていても強く香るため、おすすめしません。
↓中東の世界観がテーマ。でもタイ国産ブランドです。オイルのボトルはかなり精巧に作られており、日本ではパフュームオイルファクトリーのオイルグラスを彷彿とさせますが、ガラスではなく金属や陶器製?ですね。オイルランプ等が好きな人は好みど真ん中でしょう。1つで4,000~6,000円と、タイにしては高い。
↓小さいランプのセット。ここも「3個買ったら1個付けるよ」とか言うんですよ。買いそうになるよね。
6.ハーン(Harnn)
ハーンはタイ発スパブランドで、日本でも一部商品が入って来てたんじゃないかな。
ハーンの香水ではなく香油でした。9mlだそうです。ここの店員さんは接客がかなりしっかりしていました。
日本語公式ページが一応ありますが、購入は全て英語ページになります。
7.パウィス(Pawis)
パウィスは私がついうっかり4点程お買い上げしてしまったタイ国産フレグランスメゾンです。笑
ディフューザーやキャンドルもありますが、主力はフレグランスです。
香水の香りはアロマティックで柔らかく、シトラスやお茶、フローラルが多かったのですが、メロンと言ったフルーティ調のものや、「チーク(Teak)」と言う珍しい木材の香りもあり、個性的でした。
チークウッドをフィーチャーした香りで持っているのはIUNXの『No.9』(日本未発売)ぐらいかな。珍しい香料だと思います。
種類も豊富で見てるだけで楽しいブランドです。
ディフューザーも多数。
※一応公式はありますが、トップページが全然違うページにリダイレクトするので、しばらく見に行かない方がいいかもです。
8.バス&ブルーム(Bath&Bloom)
バスアンドブルームは今回見た中では数少ない日本進出済みのブランド。スパ系ですが、フレグランスが一部ありましたが、日本に入って来てるかは分かりません。
香りもジャスミン、レモングラスなど正統派です。価格は安価で、タイでは恐らく日本よりは安く買えるかと思います。
9.プラリン(Pralyn)
プラリンも香水はごく一部で、基本はルームとバス用の香りものです。
キャンドルやルームスプレーなど種類が多く、変わった香調もいくつか見られたので、タイにもし行って見つけたらぜひ見てみて欲しいです。
10.プロード(Proad)
プロードは、この次で紹介する「ミス」と運営元が同じです。どちらがどう言う特徴なのか聞いてみたものの、店員さんが英語をあまり話せず…と言う感じでした。
香りの個性がほどほどにあって、今回のタイ旅行でとても気に入ったメゾンの1つです。
香りの種類はかなりあり、これもまたタイのジョーマローンです。
フォーミュラを見せて貰ったり試香してみた限りでは、ウードを使ったシリーズなどオリエンタル寄りのものが多く、例えばスパイスやタバコなどは多くの作品で見られました。
欲しかったんだけど時間なかったんですよね…ほんと悔やまれる。
11.ミス(Mith)
ミスもプロードと区別したテーマを持ってると思うんですが、アロマティックでオリエンタルなプロードと違い、どうもミスの方は海外市場向けっぽい雰囲気です。香りもややデザイナーズ系にありそうな香調で、時々ケミカルさやフゼア調などを感じました。
12.ボタニーク(Botanique)
ボタニークはフレグランスを中心としたメゾンで、2012年に始まり、現在ではタイ国内だけで28店舗を構える様になったとの事。
タイ国産ブランドの中では珍しくガーリーなテイストを前面に押し出しており、珍しいクリエイティブだなと感じます。
香りは結構シンプルでかつケミカルなテイストに感じるのですが、実際は天然香料をかなり使った香調だそうです。
13.リン(Ryn)
リンはスパ系のブランドで、シトラス調の香りを中心としたプロダクトが多いです。
香水も一部あったのですが、時間が無くて見られず。。一応掲載しておきます。
タイではショッピングセンターを回ろう
タイ国産のニッチフレグランスメゾンを回るなら、ショッピングモールが都合が良いです。大体どこのモールにもそれなりに香水店やスパ系のフレグランス商品が置いてあります。
で、特に香水系、スパ系フレグランスブランドが集中するモールを狙うなら、「BTSスクンビット線 (BTS Sukhumvit Line)」と言う路線を狙うと良いです。
中でも↓この辺り。
そしてそして、それらのショッピングモールの中でなるべく多くの香水店やスパ系のフレグランス商品を一度に見るなら、次の4つのショッピングモールに絞って回る事がお勧めです。
1.セントラルワールド(Central World)
過去何度かタイに来て合計20か所ぐらい周りましたが、最も多くニッチフレグランスメゾンやスパ系フレグランスブランドが集うおすすめのモールは「セントラルワールド(Central World)」でした。
住所:999/9 Rama I Rd, Pathum Wan, Pathum Wan District, Bangkok 10330 タイ
電話番号:+66 2 640 7000
実は上記のタイ国産ニッチフレグランスメゾン達は、そのほとんどがセントラルワールドの中に出店しています。ですのでまずはこのモール1つで済ませてもいいのではと。
ただしこのセントラルワールド、東京ドームみたいな広大さで8フロアもあり、点在する全てのパフューマリーを回るだけでなんと2時間かかりました。笑
更に余談を言うとタイでは、22時閉店であっても21:30頃から店仕舞いの準備を始めます。笑 21:30を過ぎてから行っても「もうお店閉めるのでまた明日来てね!」と笑顔で言われます。海外あるあるですがご注意を。
セントラルワールドまでタクシーで行く場合
バンコク市内でタクシーを拾ったら「セントラルワールドまで」と言えば通じるぐらいには有名です。
話がややそれますが、タイでタクシーを使うならタイ版Uberのスマホアプリ「グラブ(Grab)」一択です。
流しのタクシーでもいいのですが、高い確率でぼったくりを防げて、かつ決済が簡単なのがGrab。
タイでは込み合う電車よりタクシーが楽です。安いし。頻繁に使うのであらかじめ入れておくといいでしょう。
電車で行く場合
- BTSシーロム線 (BTS Silom Line)なら「サイアム(Siam)駅」
- BTSスクンビット線 (BTS Sukhumvit Line)なら「サイアム(Siam)駅」か「チット ロム(Chit Lom)駅」のどちらかが最寄りです。
2.サイアム ディスカバリー(Siam Discovery)
サイアムディスカバリーも、セントラルワールド程ではないですが、常にいくつかの香水関連のお店が入れ代わり立ち代わり出ており、お勧めです。
なお、上記で紹介したセントラルワールドの隣駅近くにあるため、同時に制覇するのも悪くない…と思うかも知れませんが、お勧めしません。
と言うのも、1つのモールを回りきるのって、ちゃんとやると数時間かかるからです。2つのモールを回りつくすのはかなり体力的にきついと思いますので、どれか1か所にまずは集中する事をお勧めします。
住所:989 Rama I Rd, Pathum Wan, Pathum Wan District, Bangkok 10330 タイ
電話番号:+66 2 658 1000
電車:BTSスクンビット線 (BTS Sukhumvit Line)の「ナナ(Nana)駅」
3.エンポリアム(Emporium)
エンポリアムは香水関連の商品は少ないです。が、1階の一角に「カルマカメット(Karmakamet)」や「アーブ(Erb)」などタイ国産スパ系や香水ブランドが集まるエリアがあり、ブランド数は10程度、商品点数は数百点に及びます。
またモール内にタン(Thann)やハーン(Harnn)のスパがありこれらの香りと共に施術が受けられます。
住所:622 ถนน Sukhumvit 24 Alley, Khlong Tan, Khlong Toei, Bangkok 10110 タイ
電話番号:+66 2 269 1000
電車:BTSスクンビット線 (BTS Sukhumvit Line)の「プロムポン(Prompon)駅」
4.エムクオーティエ(Em Quartier)
上記のエンポリアムの、プロンポン駅を挟んで真向かいにあるモールです。当然歩いて行けます。「ディプティック」をはじめ、いくつかの香水店が入っています。「セフォラ(Sephora)」にも香水がニッチ系、デザイナーズ系含めて置いてあります。
住所:698 693,695 Sukhumvit Rd, Khlong Tan Nuea, Watthana, Bangkok 10110 タイ
電車:BTSスクンビット線 (BTS Sukhumvit Line)なら「プロムポン(Prompon)駅」
電話:+66 2 269 1000
ショッピングモールについては以上です。次はタイ国産の「スパ系」フレグランスブランドを一気に紹介します。
タイ国産スパ系フレグランスブランド一覧
- DII
- アーブ(Erb)
- アンヤダル(Anyadharu)
- イヤ アロマ(Iya Aroma)
- カルマカメット(Karmakamet)
- サティーラ(Satira)
- ザンティース(Zantiis)
- ジャパラ(Japara)
- スワン(Suvarn)
- タン(Thann)
- ディバナ(Divana)
- ハーン(Harnn)
- パウィス(Pawis)
- バス&ブルーム(Bath&Bloom)
- パンピューリ(Panpuri)
- プータワン(Phutawan)
- プラリン(Pralyn)
- プロード(Proad)
- ボタニーク(Botanique)
- マウント サポラ(Mt. Sapola)
- ミス(Mith)
- ユゲン(Yugen)
- リン(Ryn)
一部だけ、写真付きでご紹介しますね。
マウント サポラ(Mt. Sapola)
マウントサポラは日本進出済みのタイ発スパブランド。
アロマオイルなんかも扱ってます。日本で買えるものよりラインナップは多いかも。
香りはベーシックにレモングラスなどですが、やはりアロマティックで良い香りでした。
目を引くディフューザー。
アーブ(Erb)
アーブはタイ発のラグジュアリースパブランド。日本進出も果たしており、ブティックではなくセレクトショップなどに卸していますね。
『マダガスカルバニラ』や『グレープ(ブドウ)』の香りなど、面白い香調が多く見られます。かなり気合の入ったブランド。
パンピューリ(Panpuri)
パンピューリは日本にもありますよね。私も手土産用のハンドクリームを買うなど、日本で何度か利用した事があります。店員さんの接客もかなりレベルが高く、良いブランドだと思います。
で、タイのパンピューリは日本で見かけた商品も多数あったのですが、見た事がない商品もまた多数ありまして、恐らくタイでしか買えないものが多少あるんだと思います。
なお、タイのパンピューリでは初っ端からタイ人のスタッフに日本語で話しかけられまして、日本人スタッフとの交流があるからなのか、見て分かるんですね。笑
ユゲン(Yugen)
ユゲンはデザインが他と変わったスパブランドで、デザインも香りの一部だと言わんばかりに少々個性的な見た目をしています。
ユゲンに面白い商品があって、アロマをペンダント型の溶岩石に垂らし、車のミラーに吊るす形でカーフレグランスとして使えると言うアイテムがあるんですよね。マドエレンにも似たプロダクトがありますよね。
なお香り、中々良かったです。こいつも購入候補だったんですが、時間が無くじっくり見られず。
キャンドルもありました。キャップが中々おしゃれで、タイやるなあと言う気に。
ディバナ(Divana)
ディバナはかなり有名なラグジュアリースパブランドです。上記に書いたスパ系のDIIと同系列ですね。
ディバナにはルームフレグランスや各種スパ用、バス用グッズがあります。『グリーンオリーブ』や『ゴールデンパパイヤ』など少し個性的なラインナップで、とてもいい香りです。
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