シプレ系の香水、隠れたおすすめ3選

Chypre fragrances 香水まとめ記事

たなたろです。シプレ調の香水は「歴史的な名香」が多いのですが、比較的最近のものや、有名ではないがとても素晴らしい香りなど様々あります。

シプレ調の香水を軽くおさらい

よくご存じの方は読み飛ばして下さいね。

クラシックで上品なイメージの香水に多く存在する「シプレ調」。

最大の特徴は「オークモス(苔)」です。もわっと香る、苔の湿り気をはらんだ森の木々のザラっとした香りや土気のある香り。このオークモスが強いタイプであるほど、「シプレ」として扱われる事が多くなります。

そこにベルガモットなどの柑橘類や、墨を思わせるパチュリ、ムスク、そしてフローラルが加わるものが多いですね。

シプレ系香水は年配の方がまとう印象が比較的強いかと思いますが、ゲランの『ミツコ』やクリスチャンディオールのオリジナル版『ミスディオール』と言ったクラシックな名香もあれば、カルバンクラインの『CK One』などカジュアルなものも。

シプレ系香水ってほんと無限にあって、とても良い香りが埋もれがち。

なので、前置きが長くなりましたが、多くの方に知って貰いたい、隠れ名香シプレ調フレグランスのおすすめを、3つに絞ってご紹介します。

いずれも日本で買えます。

1.『ツァー(Tsar)』

1つ目は、ヴァンクリーフ&アーペル(Vancleef & Arpels)の名香『ツァー』です。ヴァンクリは世界5大ジュエラーの1つ。

↑自分、「フゼア」って言ってますが、フゼアでもあり、同時にシプレでもあります。

特徴はシプレでありながらオークモス感はそこまで強くなく、ラベンダー、レザーにゼラニウムの効いた香り立ちがとても心地よく、ラストのムスクまでの流れが「石鹸」なんですよね。私が惚れ込んだ香りの一つです。

大人の女性、男性にとてもよく似合う香りで、昼より夜ですし、夏より冬がお勧めな香りでもあります。

この『ツァー』は1989年に発表された香りです。ヴァンクリの今の香水もまた素敵なのですが、この時代もまた色褪せないあせない。でも、もうこの時代の香調は永遠にやってこないと思います。

日本では並行輸入の通販でのみ入手可能です。年々、日本では販路が減っています。手に入れられるうちにぜひ。

2.『パチュリ アンタンス(Patchouli Intense)』

『パチュリ アンタンス』はニコライ(Nicolai)と言うメゾンのシプレ系香水。私がニコライの中で最も好きな作品です。

Patchouli Intense Nicolai

画像出典:luckyscent.com

名前通り、パリッとしたパチュリをメインに、オークモス、ゼラニウム、ラベンダーなど、フゼアの要素も織り交ぜたシプレ調です。日本ではNose Shopで購入可能。店頭に置いてない店舗も確かあったかも。

2009年発売と比較的最近のシプレ調香水だからか、オークモス感があまりなく、オレンジ、バニラ、シナモンと言ったグルマン調も一部あるのが現代的ですね。

ニコライと言えば有名なのは『フィグティー』の方で、Nose Shopのベストフレグランス賞にもノミネートしていた程には売れ筋です。確かに私も好き。

でもこの『パチュリアンタンス』は別格なんです。シプレ独特のクラシカルでエレガントなウッディに、わずかにグルマン風味を取り入れた楽しさや新しさがあり、最近出会った香りの中では「超えて来た」感のある香りなんですよね。

3.『ブシュロン プールオム』

3つ目はブシュロンの『ブシュロン プールオム(Boucheron Pour Homme)』です。

『ブシュロンプールオム』は私が過去に嗅いだ事のある香水全作品の中でトップ3に入る程に大好きな作品です。

シプレ系香水の中でもシトラスが強く、レモン、レモンヴァーベナ、ベルガモットとシトラスブーケから始まります。

意外にもシトラス部分が長く続くのですが、そのまま静かにベチバーやオークモス、ラベンダーと言ったシプレの共演へと引き継がれます。

シトラスなのに濃厚で、アロマティックで、良くもまあこんなに心が躍る素敵な香りを発明してくれたもんだよね。どうかこれはぜひ誰しもに嗅いで貰いたい。

『ブシュロンプールオム』は日本では並行輸入の通販でのみ入手可能です。ブシュロンも上記で紹介した『ツァー』のヴァンクリやメレリオ、ショーメ、モーブッサンと並ぶ「グランサンク(=パリの5大ジュエラー)」の1つ。どうもジュエラーの香水は名作が多いのかも知れません。

3つのシプレ系香水を嗅ぎ比べしてみた

改めて3つ肌に乗せて嗅ぎ比べてみたんですが、

  • 『ツァー』…グリーンとレザー寄りのシプレ
  • 『パチュリ アンタンス』…パチュリとオレンジ寄りのシプレ
  • 『ブシュロン プールオム』…レモン、シトラス寄りのシプレ

いつもは当然それぞれ1つずつ使うため、「かなり似てる」印象のあるこの3つですが、一度に肌に乗せて嗅ぐと結構違ってました。

以上です。シプレ好きが増えますように。願わくばこの3つのどれかを好きになる人が増えますように。w

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