アバクロンビー&フィッチ(Abercrombie & Fitch)が新作香水を発売します。
非常にマス志向な2本。苦境にあえぐアバクロですが、今後の経営の方向性が表れているのかも。
新作香水は2つあって、
「フィアース コンフィデンス(Fierce Confidence)」と「フィアース インテンス(Fierce Intense)」
というお名前。
名前から分かる通り、2002年に出た「フィアースフォーメン(Fierce for Men)」の続編です。
既にアバクロ地元のアメリカ本国では発売されておりますので、ネットで買えますよ。
初代フィアースはシャネルのエゴイストのライト版に感じられ、それほど惹かれませんでした。
そして今回もスルーするかもです。
香水の対象としては非常にマス志向であり、若者向けであるからです。
(フレグランスの完成度としては非常によくまとまっていると思います)
むしろ経営悪化のニュースが連日報道されている事の方が気になりますね、アバクロについては。
何百店も店舗を閉鎖しまくっている状況からのこの新作フレグランスであれば、
活路を「より多くの若年層を取り込む」という点に見出したのでしょうかね。
元々若者向けだし、若者に人気だったブランドがそう来るなら、
やはり若者に対するビジネスを続けようと言う意思は変わらないのでしょう。
あるいは、本質的にはリニューアルなのかな。
既存の香水に飽きてきた層に対して、中身・方向性をさほど変えずに新作を消費して貰うという。
「フィアース コンフィデンス(Fierce Confidence)」は若い男性向けシトラスフローラル
トップはシトラスアロマが強く香るエネルギッシュな香調。
パイナップルリーフ、バジル、ベルガモット、マンダリン、エレミ、梨といったシトラス周りで攻めるオープニングです。
その後カルダモン、ラベンダー、セージ、ニオイイリス、ムスク、流木の香りがほのかに香り、
最後に薄くホワイトアンバーの余韻が残ります。
これさぁ、夏の香りだよね。
「フィアース インテンス(Fierce Intense)」は元祖フィアースと似てる
上記のフィアースコンフィデンスと対照的に強く長く続く香りの様です。
まるで一時のジャンヌアルテスの(特にセクシーボーイの)様に。
元祖フィアースとさほど雰囲気は変わりません。
スイカ、潮風、セージ、ジンジャーリリー、小麦胚芽、カシミアウッド、ムスク。
何を狙いたいのか不明瞭
アバクロのフレグランスの方向性は服と同じく若者向け、マス志向と書きましたが、
強力なライバルが多数います。
その筆頭にディーゼル(Diesel)があります。
ディーゼルの方がモードやワークテイストが強く年齢層も上かと思いますが、
いかんせん香水に関してはイメージが非常に被るんですよね。
あとはここ最近のポップカルチャー志向のカルバンクライン(Calvin Klein)のフレグランスも近しいと感じます。
ライバルが新商品を他展開し、多くのフレグランス売り場を獲得する一方で、
アバクロはマスを狙いたいフレグランスであるにも関わらず、非常に目立たないなぁと感じます。
それともあくまでバックエンドは服であり、香水はエントリーモデルという位置づけなのかな。
全然調べてないのでアレですが、なんとなくもやっとする新商品です。
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