『ムスクディア｜ジャコウジカ』ズーロジスト

たなたろです。ズーロジスト(Zoologist)の新作香水『ムスクディア｜ジャコウジカ(Musk Deer)』を肌に乗せて試した感想・口コミレビューです。

癖がありそうでない絶妙なムスク

色々な香料を嗅いだ事のある人にとって、「ジャコウジカ」と聞いただけで「癖ありそう」と思うでしょう。私もそう思いました。

が、この『ムスクディア』はその実そう言った癖がある訳ではなく、それでもかわいらしいほわほわとしたそれでも無く、どちらかと言うとリアルな野生ムスクをギリいける範囲で再現した、ムスク大好きマンにはお勧めの逸品です。

ほんとね、ブランド名「ズーロジスト(Zoologist)」の名前的にいつムスク前回のが出るのかずっと気になってはいたんです。やっと出ましたね。

カルダモンのスパイシーさにローズが混じり、少しカジュアルめな雰囲気から始まります。カルダモンと混じって良い感じにほどほどなオリエンタルウッディなのが良き。

ウッディ調の香りが強く、拡散性はそこまでない。ラオス産ウード、サンダルウッド、パチョリ辺りもアニマリックに感じる手助けをしているのかも知れません。低い所でずっと長く香りつづけるタイプ。

ラストはほんのりワイルドなムスクが香る。程よく控えめに。スエードとかに感じるわずかな野性味と言うか、そっちの印象の方が近しいかも知れません。

人前に付けて行っても嫌味や不快さを伴わないギリギリのシベット、カストリウム感で良いのです。

一線を超える香りは流石に日本ではそこまでないけど、例えばセルジュルタンス(Serge Lutens)の『ムスククビライカーン』などは完全にアニマリックな方向に振り切っていて、そっち好みの人向けの作品ですよね。

この『ムスクディア』のワイルドさはあれほどでは全くない訳です。