『オンブレ ノマド(Ombre Nomade)』ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)

Ombre Nomade ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)の香水

ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)の香水『オンブレ ノマド(Ombre Nomade)』を肌に乗せて試した口コミ・感想レビューです。

『オンブレ ノマド(Ombre Nomade)』の香り

ウード(アガーウッド)がメインの香調。

ウードに柔らかいローズやゼラニウム、ラズベリーなどで柔らかい華やかさを添えており、同時にサンダルウッド調のウッディやバーチ、ベンゾインで重さ、苦みを演出。色々な顔を持つウードでありながらどれにも飲まれておらず、どんとデカいウードの気が目の前で豊潤な香りを放っている様です。

さて一見ウードをメインに据えた香りは今や珍しくありませんが、本格的なウード、つまりウードそのものを味わい尽くせるような香調と言うとこれを差し置いて他にないのではないでしょうか。

ウードと言うのはそもそも扱い方がとても難しく、市場に製品として送り込むならどうしても0.5%を下回る濃度に留め、その上でフローラルやウッディ、スパイスなどである程度の「お化粧」をしてあげる必要があります。だからウード系香水の大半が、ウード+αが強く香るのです。ルラボのウード27ならアニマリックに、グッチのウードならジューシーなローズに、と言う形で。

その観点を踏まえてルイ ヴィトンの『オンブレノマド』を見てみると、ウードが前面に出ており、重くスパイシーでアニマリックでグリーンで、と多種多様な香り立ちを持つ最高級の香木を使用しており、更には濃度も1%以上と通常の2倍を越える量で配合されています(とルイヴィトンの方から訊いた)。

にも関わらず香り立ちは優しく、湿度を感じさせない心地よさがあります。

『オンブレノマド』は中東マーケット向けの商品で、ルイヴィトンやLVMHグループの資金力に加え、世界最高峰の調香師であるジャックキャバリエの、分子レベルで香料を組み立てる手腕があってこそ。

フィルメニッヒ社時代に予算の都合上で制限されていた天才を、LVMHが引き抜き、好き放題させた結果のクリエイションであり、誇張抜きに本当に「世界最高峰のウード」を標榜してしまうにふさわしいウード系香水が完成したと言う事になります。

ルイ ヴィトンの方によれば、『オンブレノマド』は供給がまだ安定しない希少性の高さ故、世界のルイヴィトン旗艦店飲みでしか当分は展開せず、免税店にも卸さないとの事でした。

日本ではルイ ヴィトン表参道店で展開しており、試香や購入はこちらで出来ます。私もここで試香・購入しました。

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