たなたろです。メゾン クリスチャン ディオール(Maison Christian Dior)の香水『サクラ』を肌に乗せて試香した口コミ・感想レビューです。
ディオール『サクラ』の香り
ディオールの『サクラ』を肌に乗せると、まるで柑橘類のようなジューシーなグリーンが拡散し、少しハーバルでユーカリのような拡散性も感じます。ですがそれらはすぐに名前通り「桜」の香りへと変わります。桜に厳密に香りはないとされていますが、桜餅のようなクマリンを中心としたあの和菓子の香り、と言えば良いでしょうか。
とても立体感のある桜の香りで、もしかしたらトンカビーンなどの精油をそのまま使っているのかも知れません。
どこか全体的にクラシックな厳かな雰囲気を感じさせるアルデヒドノートのようなものを感じつつ、乾いたアイリスやジャスミンのパウダリーさがそう思わせるのかも知れません。桜の周辺をふんわりと包み込み、満開な桜と春の麗かな陽気、暖かい季節の始まり、期待感、などなどの高揚を内包したかのような、前向きなパウダリーに思えます。
タイトルをわざわざ日本語で「Sakura」としたのも、日本人が桜と言う花に重ねるポジティブなイメージを表現したかったからなのかも知れませんね。
そのふっくらとした桜の高揚感に徐々にバニラが加わり、ムスキーな甘さが出てきます。これは…桜餅っぽいぞ…!と思いました。好意的に解釈するなら、調香師とディオールによる一種の洒落かも知れません。笑
ところでこのディオールの『サクラ』にはどこか凄く青いフローラルが見えるんですよね。精油っぽい雑味があり何だろうと思ってたんですが、使用されている香料の中にミモザがあるらしくて、それじゃないかなと。桜だけでなく、春を象徴する花束の香りと見ても良いのかも知れません。
調香師はディオール専属のフランソワ ドゥマシー(Francois Demachy)御大。
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