たなたろです。クリスチャン ディオール(Christian Dior)の香水『スパイス ブレンド(Spice Blend)』を肌に乗せて試香した口コミ・レビューです。
画像出典:Christian Dior
『スパイス ブレンド(Spice Blend)』の香り
『スパイス ブレンド(Spice Blend)』の香りは、文字通りのオリエンタルスパイシーです。
面白いのは、よくあるブラックペッパーにレザーにアニマリックな何かにウードに…とオリエンタルの組み合わせではない事(個人的にはそちらが好みでしたが…)。
こちらは一味違う、山椒とかハーバルな方のスパイスを強く感じます。すっとするようなね。
トップはピンクペッパーの酸味やジンジャー、クローブ、ブラックペッパーなどから始まりますが、同時にベイリーフのハーバルグリーンの様な香りもトップから既に強く、辛さとグリーンと苦みとハーブみたいな組み合わせです。ゆえに先述した様な重たさとか動物っぽさがなく、男性だけでなく女性にも好かれそうですね。
とは言えスパイス系の香料で代表的なやつは大体入っていて、十分に強烈なスパイシー調ですよ。コリアンダーやナツメグと言った辺りはそこまで感じませんでした。
オリエンタルと聞いて一般的にイメージされる香調とは程遠いのですが、例えるなら八角の効いた四川鍋とか薬膳鍋を食べている時に感じる味の様な、東アジア系オリエンタルスパイシーとでもいいましょうかね。
また、ほどなくしてシナモンやラム酒の甘さがよく分かる様になってきます。私はシナモンが実はそれほど強くは感じにくかったのですが、私以外の方はシナモンを強く感じた方もいる様でした。
基本的にはシングルノートの様に変化は少なく、スパイスのとげとげしさや、ある種のハーバルな爽快感はトップが最も強く、そのまま香りが時間と共に弱まっていく様な造りになっていますね。
とても面白い香りで、近年あまり見た事が無いタイプです。これをディオールがやる辺りが、開拓精神を感じますね。
2019年発売。調香師はメゾンクリスチャン ディオール専属のフランソワ ドゥマシー(François Demachy)。
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