たなたろです。ルイ ヴィトン(Louis Vuitton)の香水『ヌーボー モンド(Nouveau Monde)』を肌に乗せて試した口コミ・感想レビューです。
『ヌーボー モンド(Nouveau Monde)』の香り
ウード(アガーウッド)を堪能しつくすためのフレグランス。
ウードと言う素材は扱いが非常に難しく、かと言ってウードそのものを際立たせる香調も中々希少性や末端価格の高さから実現が難しい。
ルイ ヴィトンの調香師ジャックキャバリエが選んだのは後者でした。
通常ウードは香水全体の濃度の0.5%程度かそれ以下に留め、別のウッディやスパイス、ローズやバニラなどで「お化粧」する事が多いと思います。
要はウード+αなんですが、ルイ ヴィトンのヌーボーモンドはウードをなるべく深く嗅ぎつくすために、少量のサフランのスパイシーさやローズの甘さ、レザーのスモーキーさやカカオの苦みなどで諸々の要素を強調しており、ウード自体の持つ素材の深みや旨味の様なものを最大限に引き出すチャレンジを行っております。
そしてそれはやはり成功していて、とても綺麗な丸みを帯びたウードが出来上がりました。
フローラルノートの粉っぽさやキャラメルやバニラの甘さなどもあるにはあるが控えめで、全てはウードのためにおかれウードを引き立てています。
肝心のウードも重く深く香りつつ、決して強くはないため、刺激的なウードの香りではなく、ただ静かに御香の様な昔ながらのウードの使われ方を目指したものと思われます。
唯一よく分からなかったのは全体通して弱い瓜っぽさが感じられ、アクアティックノート的な何かも含まれているのかなと。
よもやジャックキャバリエがウードを中心とした香りを作るとは思っていませんでしたが、嗅いでみると確かにキャバリエらしい優しく淡く上品で丸く整えられた香り立ちで、キャバリエ印だなあと感じる訳です。
ルイ ヴィトンのフレグランスラインは重ね付けも可能でむしろそうしないと物足りない香りもありますが、このヌーボーモンドにおいてはこれ単体でも十分楽しめます。
もちろんレイヤリングしてもOK、しかもどんな香り同士でもほぼケンカせず溶け合うでしょう。
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